山結びフォーラムも三回目を迎えることができました。いつもささえてくださっている皆さまのおかげです。ありがとうございます。
2023年4月から始まった月一回の山結びの活動も参加者は200名を超え、宮地山の山頂も風景だけでなく、空気の流れや水の動き方などに大きな変化が出てきました。「こうやって未来は変わっていく」と実感している方も多いと思います。一方で、山という自分よりもずっと大きな存在がどのように変わっていくのかを具体的にイメージできる方はまだまだ少ないのでは無いかと思います。
SOMAが山結びを通して問う「自然と人が共存共栄する豊かな未来」とは一体どういうものなのか。第三回山結びフォーラムでは、この問いに対してより具体的に答えていけるような試みをしていければと思っています。
ゲストに、環境土木のトップランナーである造園家の高田宏臣氏と、「地球とつながる喜び」をテーマに人を山へ誘う活動をしている株式会社YAMAPの春山慶彦氏(代表取締役)をお迎えします。生態学者であるNPO法人SOMAの瀬戸昌宣とともに、環境土木そして自然環境再生について技術的・学術的な面からその普及まで議論することをとおして、より具体的な未来を形作っていければと思います。
これまでも山結びでは、「自然環境の自治」「自然と私の関係性の再構築」を繰り返し問うてきました。第三回フォーラムも、皆さまがこの問いに対するそれぞれの答えと出会う機会となることは間違いありません。
皆さまにお目にかかれることを楽しみにしております。
NPO法人SOMA 代表理事 瀬戸昌宣
1980年東京生まれ。生態学者・独立研究者。農学博士(農業昆虫学)。米国コーネル大学にて博士号を取得、同大学で研究と教育に10年間従事。帰国後、地方行政に携わりながら、高知の中山間地域をはじめ複数地域の学校教育・社会教育の改革に取り組む。2017年にNPO法人SOMAを設立し「ひとが育つ環境をととのえる」をミッションに学びの環境づくりや自然環境の保全活動を開始。主催する教育プログラムi.Dare(イデア)やミュージアムを舞台にした学びのプログラム「智慧の風」など複数の事業が、経済産業省「未来の教室」実証事業に採択される。産業構造審議会 教育イノベーション小委員会委員。2021年から拠点を福岡に移し、「山結び」「宮地嶽鎮守の杜再生事業」など自然環境の保全・再生に尽力している。
株式会社高田造園設計事務所 代表取締役。一般社団法人環境土木研究所 代表理事。国内外で自然環境を傷めずに育てる、環境土木による環境再生に従事。土中環境の健全化、水と空気の健全な循環の視点から、住宅地、商業地、寺社仏閣、山林等の環境改善と再生の手法を提案、指導。大地の通気浸透性に配慮した伝統的な暮らしの知恵や土木造作の意義を広めている。行政や民間団体からの依頼で、環境調査、再生計画の提案、講座開催、技術指導、施工にあたる。主な著書に『土中環境』(建築資料研究社)『よくわかる土中環境』(PARCO出版)、『これからの雑木の庭』(主婦の友社)、共著に地球守の自然読本シリーズ、他。
13:00〜13:05 |
開会のごあいさつ |
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13:05〜13:15 |
オープニングトーク 瀬戸 昌宣 |
13:15〜14:25 |
<対談> 「環境土木と出会う」 高田氏のキャリアを振り返りながら、過去そして今ある自然環境の危機の中で、環境土木という概念にたどり着いた必然性を対話を通して浮き彫りにする。 「環境土木を深める」 環境土木という概念と技術がさまざまな環境で有効であることは高田氏は実証してきた。その実例を見ながら、環境土木が現代土木同様、一般的な工法となっていくために必要な研究と実践について考える。環境土木の何がわかると、環境土木と現代土木が共存し、環境の改善に相互作用をしながら寄与していくことができるのか。技術が問題なのか、それとも考え方が問題なのか。環境土木が成熟していくための道筋について語る。 【登壇者】 瀬戸 昌宣、高田 宏臣 |
14:25〜14:45 |
休憩 |
14:45〜15:45 |
<パネルディスカッション> 「土木再興」 環境土木という概念だけでなく、その実践が広く届いていく必要がある。そのためには、実践に触れられる場所が身近に必要ではないか。山から川、そして海へと広がる流域の中で実践の現場を広げて、環境土木を「あたりまえ」にしていく必要がある。「地球とつながる喜び」をテーマに活動するYAMAPの春山慶彦代表取締役を迎えて、「土木」を再び興していく具体策について話す。 【登壇者】 瀬戸昌宣、高田 宏臣、春山 慶彦 |
15:45〜15:55 |
山結びの今後について |
15:55〜16:00 |
閉会のごあいさつ |
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